仕事で失敗したときや上司に叱責されたとき、また難しいことにチャレンジしようとしたときに、緊張して口が渇き、おもわずごくりと唾を飲み込む……なんてこと、たまーにあるけれども、これってストレスを受けると、交換神経が緊張してだ液の分泌量が減るために起こる現象。
けれど、たまに緊張して口が渇くくらいならいいが、もしかしたらそれ、「ドライマウス」なのかも?
涙の量が足りなくなったり、成分が変わったりして瞳が乾くのが「ドライアイ」。これに対し、「ドライマウス」はだ液の分泌量が少なくなって口の中がネバネバしたり、強い口臭がでたりする病気。「ドライアイ」とは違って、耳なれないこの「ドライマウス」。一体どう予防すればいいの?
口臭予防のときにお世話になった、「美顔術−口元から綺麗がはじまる」(講談社)の著者で、医学博士、医療法人社団明徳会福岡歯科サンデンタルクリニック 院長の小山悠子先生に聞いてみた。
「ドライマウスの原因は様々で、糖尿病、ストレス、口呼吸、服用薬剤、水分摂取不足、下痢、出血、シェーグレン症候群などが上げられますが、口腔内のだ液が減ってしまうと虫歯や口臭の原因にもなりますから、早めにケアしてあげたいですね」
と、小山先生。
だ液は口臭の原因にもなる細菌をやっつけてくれる殺菌作用を持っているわけだから、少なくなったら細菌が増え放題。口臭が強くなってしまうというわけだ。
これでは、いくら小山先生から教えていただいた通り、きちんと丁寧に歯を磨いて食べかすを取り除いたとしても何にもならない!
例えば「ドライアイ」なら専用の目薬をさしたりして治療ができるけれども、「ドライマウス」はどうやって治せばいいのだろう? やはり専用の薬があるんですか?
「だ液分泌を抑制する薬剤を服用している場合は、薬を変更することが有効だと思いますが、肝心なのはだ液がよく分泌されるような生活習慣に変えることですね」
確かに、小山先生には口臭を防ぐにはよく歯を磨いて食べ残しを取り除き、だ液をよく出して口の中を殺菌することが大切だと教わったが、ドライマウスがだ液が少ないことが原因なのだとしたら、治療方法は「だ液をちゃんと分泌させること」なのかもしれない。
だ液をきちんと分泌させるのに一番大切なのは、食事をよく噛んで食べること。また口呼吸を直し、舌運動の訓練を行ってだ液分泌の改善を図ることや、ストレスを軽減することなども重要なんだそう。
「漢方薬や口腔湿潤剤などを使ってもいいですね。ドライマウスは放っておくと食事が食べずらくなったり、話しにくくなったり、またひどいときには口蓋がはがれやすくなり、むせたり誤嚥する場合があって危険です。もしそうかなと思ったら、なるべく早く対処するようにしてくださいね」
「だ液」が少なくなるだけで、口臭だけでなく味覚異常が起こったり、虫歯になったり、はては食事や会話が困難になったりするなんてびっくり! 今までは、口の中は歯さえ磨いて虫歯予防していれば大丈夫だと思っていたけれど、これからはよく噛んで食べてだ液をたっぷりだして「ドライマウス」の予防もしなくては。
誰かとコミュニケーションをとるのに「会話」は大切なことだから、お口のこと、もっともっと気を使っていきたいですね。エキサイト